マーベラス(7844)2021年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)


2021/2/2 Update

四半期報告書-第24期第3四半期(2020年10月1日-2020年12月31日)(マーベラス:PDF)

 

2021/1/29 Post

2021年3月期  第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(マーベラス:PDF)

通期業績予想の修正および期末配当予想に関するお知らせ(マーベラス:PDF)

2021年3月期 第3四半期 決算説明資料(マーベラス:PDF)

2021年3月期 第3四半期 決算説明動画(マーベラス:音&映像出ます)

2021年3月期 第3四半期 決算説明動画 説明概要(マーベラス:PDF)

FACTBOOK(2021年3月期 第3四半期)(マーベラス:PDF)

 

<Summary>

■売上・利益ともに上方修正、配当未定→33円配当予想

・2021年3月期通期予想:売上高:240億円(△5.4%)、営業利益36億円(+47.0%)、経常利益35.5億円(+41.9%)、当期純利益:24.5億円(+36.3%)(%表示は、対前期増減率)

・「天穂のサクナヒメ」:世界累計出荷85万本(2021/1/29時点)突破で、計画を大きく上回る

・「牧場物語」:完全新作の発売を控え、予約状況も非常に好調

・好調部門の売り伸ばしによりマイナス要因をカバーすべく、積極的なプロモーション活動を行う

 

■全社:減収増益。

・オンライン、コンシューマ(ゲームソフト販売部門)好調。

・コンシューマ(アミューズメント)、音楽映像事業影響がCOVID-19の影響を受ける。

 

■オンライン:減収増益。

・『一騎当千エクストラバースト』:プロモーション効果などにより新規ユーザーが増加しながらも継続率が上がらず低調な推移

・前期における不採算タイトルの整理等の効果もあり、利益率が上昇

 

■コンシューマ:増収増益。

・『天穂のサクナヒメ』:本格的な稲作体験ができる点が大きな話題となり、世界累計出荷本数85万本(2021年1月29日時点)を超える大ヒットを記録

・『ポケモンガオーレ』:海外展開につきましては、稼動開始した地域においては好調に推移

 

■音楽映像:減収減益。

・舞台公演:政府によるイベント収容人数規制の緩和後、徐々に収容率を上げて公演を実施いたしましたが、上期の公演中止等が響き、前年同期比で減収減益

 

<連結経営成績>(累計)

 

売上高

%

営業利益

%

経常利益

%

四半期純利益

%

H30 Q4

25,291

△13.9

5,147

△10.6

5,105

△12.1

3,513

△15.6

 

2019 Q1

6,296

+30.6

650

△8.2

699

△1.6

440

△16.7

2019 Q2

13,314

+20.9

2,767

+56.8

2,870

+60.9

1,941

+57.0

2019 Q3

20,193

+16.1

4,210

+42.1

4,285

+43.3

2,842

+40.4

2019 Q4

26,777

+5.9

4,706

△8.6

4,791

△6.2

3,351

△4.6

                 
2020 Q1

4,518

△28.2

662

+1.8

618

△11.6

343

△22.0

2020 Q2

10,836

△18.6

1,264

△54.3

1,247

△56.5

743

△61.7

2020 Q3

18,546

△8.2

2,111

△49.9

2,135

△50.2

1,336

△53.0

2020 Q4

25,365

△5.3

2,449

△48.0

2,502

△47.8

1,797

△46.4

                 
2021 Q1

4,668

+3.3

890

+34.4

891

+44.1

593

+72.8

2021 Q2

9,419

△13.1

1,699

+34.4

1,678

+34.5

1,160

+56.0

2021 Q3

17,292

△6.8

3,340

+58.2

2,286

+53.9

2,344

+75.4

2021 Q4

24,000

△5.4

3,600

+47.0

3,550

+41.9

2,450

+36.3

単位:「百万円」、△はマイナス、%は前年同期との比較、各Qのリンクは各決算へのリンク(Air-be blog内)

 

<画像Ver.>

marv2021q3

 

各セグメントの数字は決算説明資料Fact SheetFact Sheetに乗ってる数字で紹介します。クリックで拡大します。

marv2021q3_2 marv2021q3_3

marv2021q3_4

marv2021q3_5

 

決算説明資料から 各事業 2021年3月期の取り組み(抜粋)

 

<オンライン事業>

3Qまで

・『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』、『剣と魔法のログレスいにしえの女神』は周年施策堅調、前期並みの売上を確保

 

4Q

・ 『一騎当千エクストラバースト』はPC版(DMM GAMES)を近日サービス開始予定、ユーザー数・売上の拡大により巻き返しを図る

・ 新作ゲームアプリ『千銃士:Rhodoknight』を鋭意開発中、事前登録者数10万人突破(正式サービス開始日は未定)

 

<コンシューマ事業>

3Qまで

・『ノーモア★ヒーローズ』、『ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグル』 Nintendo Switchダウンロード版を10月配信開始、北米・欧州で好調推移

・和風アクションRPG『天穂のサクナヒメ』を11月発売、世界累計出荷本数 85万本を超えるヒットに(2021/1/29時点)  ・アミューズメントは『ポケモンメザスタ』をはじめ各タイトル新型コロナの影響でインカムは低下。海外『ポケモンガオーレ』は、稼動開始した地域で好調推移

 

4Q

・ Nintendo Switch向け完全新作『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』を国内・アジアで2月に、北米・欧州で3月に発売予定。予約好調、プロモーション強化しシリーズ最高のヒットを狙う

・『天穂のサクナヒメ』はTVコマーシャルを1月放送、更なる拡販を図る

 

<音楽映像>

3Qまで

・上期の公演中止等が響き前年同期比で減収減益パッケージ販売、映像配信等は堅調推移

・「科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶」のBlu-ray・DVDを発売、セールス好調

 

4Q

・プリキュア新シリーズ『トロピカル~ジュ!プリキュア』が2月TV放送開始予定

・新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となっていたステージを改めて公演予定

 

<決算短信より>

・公演中止損失清算益 1.24億円計上。

>新型コロナウイルスの影響を受け、舞台公演を中止したことにより発生すると見込まれた損失について、

>前連結会計年度に計上した公演中止損失等に関する清算差額であります。

 

・公演中止損失等 0.42億円計上。

>新型コロナウイルスの影響を受け、舞台公演等を中止したことによるものであります。

 

 

<海外子会社XSEED Gamesとえーでるわいす(開発)を褒めてあげて believe豊穣神はこう見る>

2021 1Q(2020年7月末時点)で、最後のシメで以下のように記載しておりました。

>今年は『天穂のサクナヒメ』『ルーンファクトリー5』など

>農業で乗り切れるか、農業パワーが炸裂するか・・・今期はマジでキーは農業なのでは?と思っております。

 

ルーンファクトリーは延期され、代わりに牧場物語が今期入ってくる形になりますが、

COVID-19の影響が残るなか、結果的にすごくいいタイミングでリリースできで、すごくよいバズり方をしましたね。

 

Nintendo Directなどの紹介で見たコアユーザーからは面白そうと認知されていたけれど、

発売当日のTwitterのトレンドにはずっと「サクナヒメ」でランクインしていたし、

言い方が悪いんですけど、何か仕込んだんだろうか?というくらい広がり方が尋常ではなかった感じ。

海外でも好評というんだから驚きですよね。

もちろんマーベラス側も予想してなく、発売時のパッケージの供給は全然足りてなかったし、

テレビCMなどの展開は遅れた感じで、もったいないところもありましたが、

ダウンロード版があってよかった現代って感じですね。

 

山里亮太 妻・蒼井優と結婚後初めて“衝突”「ちょっと家あけてて帰ると」(スポニチ)

【音声配信】「山里夫妻が『米』を巡って対立!?」▼山里亮太の不毛な議論ラジオクラウド1月27日(水)放送分(TBSラジオ)

今でもこうやって話題が広がっているのを感じます。

 

開発5年半かかってますし、作り上げた方はもちろん神なのですが、

5年半待った方も評価されてよいと思うのです。

信じて待つことができ、難しいけど的確な翻訳ができて、世界同時リリースで、PCにも供給できた。

ぜひうまくいったところは、今後の製品でも取り入れてほしいですね。

 

でも自社IPではなく、あくまでもマーベラスは販売という形で継続性がないところは惜しいですが、

それでもインディーズ開発のタイトルをここまで引き上げたというのは褒められてよいと思います。

 

完全新作の発売を控え、予約状況も非常に好調な「牧場物語」(しかもシーズンパス=追加パックもある)

も控えてるので、農業パワー引き続きお願いします。

 

オンラインの収益は魅力的だけど、走り続けてガチャでIPやキャラクターを削って続けないといけない。

外部から人気IPを持ってきて、それが生命維持装置みたいなゲーム楽しいんだろうか?

時間もお金も吸い取る周回+ガチャゲーそれでよいのだろうか?みたいなことを考えたりします。

コンシューマは作り続けることも、区切ることもでき、過去作のリメイクも新作も作れる。

長期的にはコンシューマの方が、IP的にはよいのではないかなと思います。

マーベラス(7844)2021年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)


2021年3月期  第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(マーベラス:PDF)

2021年3月期 第2四半期 決算説明資料(マーベラス:PDF)

2021年3月期 第2四半期 決算説明動画(マーベラス:PDF)

2021年3月期 第2四半期 決算説明動画 説明概要(マーベラス:PDF)

FACTBOOK(2021年3月期 第2四半期)(マーベラス:PDF)

 

■全社:減収増益。

アミューズメント・音楽映像は新型コロナウィルスの影響で収益悪化、オンライン・コンシューマゲームがカバー。

通期予想をレンジ形式で初開示。前期並み・以上の収益は確保できそうな感じ。期末配当未定。

 

■オンライン:増収増益。

『一騎当千エクストラバースト』は、ゲーム内環境の安定化を優先し、現時点では計画を下回る推移。

 

■コンシューマ:減収増益。

ゲームソフト新作なしも、『牧場物語』リメイク海外Steam版好調、リピート好調。

アミューズメントは新型コロナウイルスの影響を受けるも、『ポケモンメザスタ』は『ポケモンガオーレ』の初動超え。

 

■音楽映像:減収減益。

1Qからの黒字が大きいものの、2Q[7月~9月]も黒字。ステージは7月より順次再開。

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』パッケージ好調スタート。

 

 

<連結経営成績>(累計)

 

売上高

%

営業利益

%

経常利益

%

四半期純利益

%

H30 Q4

25,291

△13.9

5,147

△10.6

5,105

△12.1

3,513

△15.6

 

2019 Q1

6,296

+30.6

650

△8.2

699

△1.6

440

△16.7

2019 Q2

13,314

+20.9

2,767

+56.8

2,870

+60.9

1,941

+57.0

2019 Q3

20,193

+16.1

4,210

+42.1

4,285

+43.3

2,842

+40.4

2019 Q4

26,777

+5.9

4,706

△8.6

4,791

△6.2

3,351

△4.6

                 
2020 Q1

4,518

△28.2

662

+1.8

618

△11.6

343

△22.0

2020 Q2

10,836

△18.6

1,264

△54.3

1,247

△56.5

743

△61.7

2020 Q3

18,546

△8.2

2,111

△49.9

2,135

△50.2

1,336

△53.0

2020 Q4

25,365

△5.3

2,449

△48.0

2,502

△47.8

1,797

△46.4

                 
2021 Q1

4,668

+3.3

890

+34.4

891

+44.1

593

+72.8

2021 Q2

9,419

△13.1

1,699

+34.4

1,678

+34.5

1,160

+56.0

2021 Q4

21,000

23,400

△17.2

△7.7

2,450

3,000

0.0

22.5

2,450

3,000

0.1

19.9

1,800

2,100

0.1

16.8

単位:「百万円」、△はマイナス、%は前年同期との比較、各Qのリンクは各決算へのリンク(Air-be blog内)

 

画像Ver.

marv2021q2

 

各セグメントの数字は決算説明資料Fact Sheetに乗ってる数字が分かりやすいかなということで
こちらを載せてみます。クリックで拡大します。

marv2021q2_2 

marv2021q2_3

 

marv2021q2_4

 

決算説明資料から 各事業 2021年3月期の取り組み(抜粋)

 

<オンライン事業>

■2Q

・1Qに引き続き堅調推移で、前期における不採算タイトルの整理等から、前期比増収増益

・ 『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』や『剣と魔法のログレスいにしえの女神』等、既存タイトルは堅調維持

・ 5月配信開始の『一騎当千エクストラバースト』は計画を下回る推移

・『Fate/EXTELLA』、『Fate/EXTELLA LINK』をiOS・Android用ゲームアプリとして7月配信開始

 

■3Q以降

・ 既存タイトルは引き続き安定運営に努め売上確保を図る

・『一騎当千エクストラバースト』は年末に向けてプロモーションを強化

・新作ゲームアプリ『千銃士:Rhodoknight』の事前登録を開始(正式サービス開始日は未定)

 

<コンシューマ事業>

■2Q

・ゲームソフトのリピート販売、『牧場物語 再会のミネラルタウン』海外版・PC版の好調により利益増

・一方で、新型コロナウイルスの影響を受けたアミューズメントの売上が減少し、セグメントでは前期比減収増益

・『牧場物語 再会のミネラルタウン』の北米・欧州版、Windows PC (Steam)版を海外子会社より7月発売、好調セールス

・新筐体『ポケモンメザスタ』を9月17日稼動開始、前作『ポケモンガオーレ』の初動を上回る好調なスタート

(といってもガオーレの最初はあまり人がいなかった気もするけれども)

 

■3Q以降

・和風アクションRPG『天穂のサクナヒメ』を11月発売予定(国内・アジア・北米・欧州:11月)

・シリーズ初のNintendo Switch向け完全新作『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』発売決定

(日本・アジア:2021年2月、北米・欧州2021年3月)

・年内発売を予定していた『ルーンファクトリー5』はクオリティアップを図るため来年5月へ発売延期

(年内予定→2021年5月20日予定)

・新筐体『ポケモンメザスタ』の運営に注力、『ポケモンガオーレ』は中国展開決定(この冬よりとのこと)

 

<音楽映像事業>

■2Q

・ 新型コロナウイルスの影響で中止が続いていたステージ公演は、政府・地方自治体の方針や、全国公立文化施設協会のガイドライン等に従った上で、7月より一部公演を再開

・1Qにおいて前期公演の一部タイトルの収益計上や、パッケージ商品発売等があり、一定収益は確保

 

■3Q以降

・音楽映像部門においては、TVアニメ『アクダマドライブ』を10月8日より放送開始、3月公開より延期していた『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』を10月31日公開

・ステージ部門の新しい取り組みとなる、オリジナルコメディ作品のドラマ『ハンサムセンキョ』を10月7日より放送開始

・「PERSONA5 the Stage」の新作を10月公演実施、11月以降も新作・シリーズ作品等複数公演を準備

 

 

<Air-be blog特別コラム:テンセント20%出資の影響力>

「マーベラスが中国企業の傘下になった!」とか「マーベラスがテンセントの子会社になった!」

みたいな書き込みやTweetを見かけることがありますが、どちらも誤りです。

 

20%出資でテンセントの関連企業会社となり、

テンセントの連結決算にマーベラスの損益が出資比率分加算されるようにはなりますが、

逆にそれくらいではないでしょうか?

取締役も一人テンセントから派遣されていますが、それでマーベラスを支配できるわけではありません。

 

マーベラスがテンセントから出資を受け入れる時の有価証券届出書(EDINET:金融庁:PDF)

テンセントの出資時の流れは、以下の通りです。

・Tencent Holdings Limited 完全子会社 の Image Frame Investment (HK) Limited と資本業務提携

・当社の主要株主である株式会社アミューズキャピタル及び中山隼雄氏(個人)により当社株式の売出しを行う

・Image Frame Investment に1株576円で8,623,300株を割り当て(本第三者割当増資後の発行済株式総数に対する割合 13.86%)

・アミューズキャピタル及び中山隼雄氏の賛同も得て、その保有普通株式 3,543,100 株を本売出しにより Image Frame Investment に譲渡

=49億円の出資で、マーベラスの20%の筆頭株主へ

 

5【第三者割当後の大株主の状況】をみると

Tencent Holdings Limited 完全子会社 の Image Frame Investmentが

20%の議決権で単独筆頭株主ではありますが、

中山隼雄氏=アミューズメントキャピタル(元セガ社長、パソナ元会長、AQインタラクティブ創業)

中山晴喜氏=アミューズキャピタルインベストメント(マーベラス創業・元会長/社長、隼雄氏の息子)

の中山一族の数字を足すと14.98+9.04+6.35+3.02=33.39%の議決権があるんですよね。

議決権が33.3%超というのは経営上重要で、33.3%超あると株主総会での特別決議を拒否できるので、

抑止力になっているわけです。

会社法下の保有割合と株主の権利等(大和総研:PDF)

今更聞けない財務用語シリーズ(27)『出資比率』(住商アビーム自動車総合研究所)

議決権の割合によって会社にどういう影響があるのかは上記を参考にしていただければ。

100%、66.6%、50.1%、33.3%あたりがキモでしょうか。

 

 

チャイナリスクは日を追うごとに脅威になりつつありますが、

時系列を整理すると出資は時間の問題だったのかなと思います。

役員紹介(マーベラス)

現社長の許田さんは2018年5月から Tencent Japan合同会社 特別顧問(現任) 。

『牧場物語』モバイルゲーム展開に関するライセンス契約をテンセントゲームスと締結(マーベラス)

2019年3月にテンセントとは「牧場物語」ですでに関係があり、

マーベラスはモバイルの「牧場物語」ではIPの使用許可と素材の提供にとどまります。

 

テンセント側の取得理由としては、

・グローバル展開可能な新規 IP の創出及び育成

・日本の独特な文化の理解と中国市場における事業展開

と記載がありますので、今後日本市場を狙っていく際に出資して、マーベラスなどで勉強しますということでしょうか。

テンセントマネーで他社IPゲームを作るわけですから、関係強化はしておきたいよねというのは理解できます。

(他社が出資してIP元を取っていきめんどくなる形もあり得るわけで)

 

 

Q.マーベラスはテンセントから出資を受けないといけないほど、お金に困っているの?

A.マーベラス自体の業績はどうか?となると

ソーシャルゲームのヒット作に恵まれず、利益は右肩下がりではありますが、

現在のマーベラスの形(合併後)になってからずっと黒字かつ現金も100億以上あります。

たとえ今期赤字(規模にもよりますが)でもびくともしません。大手と比べちゃうとそりゃ雲泥の差ですけども。

 

Q.テンセントから調達した資金は何に使うの?

A. テンセントとの資本提携時の資料に新規IP創出及び新規事業展開に39億0700万円、

既存IPのグローバル展開に10億円使う

と書いてあります。

「新規 IP の創出にはコンシューマゲームコンテンツの新規開発が最も有効な手段の一つと考え、

次世代型家庭用ゲーム機とともにマルチプラットフォーム対応の次世代ゲームを制作し、

さらに世界展開を狙えるだけのハイエンド機向け新規タイトルの企画・開発に取り組むことといたしました」

などと書いてあります。

 

marv5

 

また株主総会(マーベラス:PDF)で、「テンセントの資本提携で制作の制約はあるの?」と聞きましたが、

・新しいIPを作っていく

・特段の制約は今のところない

・ゲーム以外ではマーベラス側から提案し、テンセントが合意すれば行うことができる

・(マーベラスが)IPを作っていくことについてはゲームが一番作りやすいのでゲームからスタート

ということでした。

出資されたお金の範囲では、テンセント側からと何かこれを作っていうわけではなくて、

お金渡すからマーベラス側で考えて新しいIP作ってよという感じに感じました。

もちろん出資したお金以外では、マーベラスがゲーム以外のコンテンツを作ることは可能です。

 

9月には本日の一部報道について(マーベラス:PDF)というリリースも出して、

中国向けのゲームを開発するという報道にも、明確に否定のリリースを出しています。

中国向けは基本的にはテンセントグループが作ればよいわけです。

 

※このコラムは2020年10月30日現在の情報をもとに書かれています。

マーベラス(7844)2021年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)


2020/08/08 Update

四半期報告書-第24期第1四半期(2020年4月1日-2020年6月30日)(マーベラス:PDF)

遅くなりましたが四半期報告書が公開されてましたので、更新。

 

2020/07/31 Post

2021年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(マーベラス:PDF)

2021年3月期 第1四半期 決算説明資料(マーベラス:PDF)

2021年3月期 第1四半期 決算説明動画(マーベラス:動画+音出ます)

2021年3月期 第1四半期 決算説明動画 説明概要(マーベラス:PDF)

FACTBOOK(2021年3月期 第1四半期)(マーベラス:PDF)

予想に反して?増収増益。

オンライン事業は、ログレスの『魔法少女まどかマギカ』コラボ好調。

コンシューマ事業は、アミューズメントの『ポケモンガオーレ』が大きく影響をうけたものの

ゲームソフト販売部門のリピート販売+Steamサマーセールが好調で増益確保。

音楽映像事業は、アニメ延期、ステージ制作部門で中止も黒字確保。

好調だった部門がCOVID-19の影響を受けたけど、不調だった部門が盛り返してカバーする熱い展開(ここまでは)

 

 

<連結経営成績>(累計)

 

売上高

%

営業利益

%

経常利益

%

四半期純利益

%

H30 Q4

25,291

△13.9

5,147

△10.6

5,105

△12.1

3,513

△15.6

 

2019 Q1

6,296

+30.6

650

△8.2

699

△1.6

440

△16.7

2019 Q2

13,314

+20.9

2,767

+56.8

2,870

+60.9

1,941

+57.0

2019 Q3

20,193

+16.1

4,210

+42.1

4,285

+43.3

2,842

+40.4

2019 Q4

26,777

+5.9

4,706

△8.6

4,791

△6.2

3,351

△4.6

                 
2020 Q1

4,518

△28.2

662

+1.8

618

△11.6

343

△22.0

2020 Q2

10,836

△18.6

1,264

△54.3

1,247

△56.5

743

△61.7

2020 Q3

18,546

△8.2

2,111

△49.9

2,135

△50.2

1,336

△53.0

2020 Q4

25,365

△5.3

2,449

△48.0

2,502

△47.8

1,797

△46.4

                 
2021 Q1

4,668

+3.3

890

+34.4

891

+44.1

593

+72.8

2021 Q4

未定

未定

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単位:「百万円」、△はマイナス、%は前年同期との比較、各Qのリンクは各決算へのリンク(Air-be blog内)

 

画像Ver.

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各セグメントの数字は決算説明資料Fact Sheetに乗ってる数字が分かりやすいかなということで

こちらを載せてみます。クリックで拡大します。

 

 

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各事業 2021年3月期の取り組み(抜粋)

<全社>

・テンセントグループとの資本業務提携(2020/05/25)

 

<オンライン事業>

■1Q

・『シノビマスター閃乱カグラNEW LINK』は好調を維持

・『剣と魔法のログレスいにしえの女神』は6月実施のコラボ効果で前1Qを上回る売上に

・新作アプリ『一騎当千エクストラバースト』を5月末より配信開始、立ち上がり順調

 

■2Q以降

・『ガール・カフェ・ガン』は7月22日付で西山居社へ配信・運営を移管

・新作『 一騎当千エクストラバースト』の主力化に注力

・『Fate/EXTELLA』、『Fate/EXTELLA LINK』をiOS・Android用ゲームアプリとして7月配信開始

→コンシューマ版の移植+買い切り型

 

<コンシューマ事業>

■1Q

・新型コロナウイルスによる影響でアミューズメントの売上が減少したものの、

ゲームソフトは巣ごもり需要もあり、リピート販売が伸長し増益

・『Rune Factory 4 Special』等、旧作のリピート販売や米国子会社においてSteamサマーセールが好調に推移

・『ポケモンガオーレ』は新型コロナウイルスによる外出自粛や店舗休業に伴う稼動停止でインカムが低下

 

■2Q以降

・『牧場物語再会のミネラルタウン』の北米・欧州版、Windows PC (Steam)版を海外子会社より7月発売

和風アクションRPG『天穂のサクナヒメ』を11月に、シリーズ最新作『ルーンファクトリー5』を年内に発売予定

新筐体『 ポケモンメザスタ』を今秋以降稼動開始予定、それに伴い『ポケモンガオーレ』は稼動終了予定

 

<音楽映像事業>

■1Q

・新型コロナウイルスによる影響でアニメが一部放送延期にステージ公演も1Qの公演が全て中止・延期となり

減収減益ただし、前期公演の一部タイトル収益の今期計上や、前期公演分のパッケージ商品発売等により、

一定収益は確保

・ステージは、4月以降複数の公演が中止または延期に

 

■2Q以降

・『アクダマドライブ』を10月より放送開始予定 → 公式HP(主幹事はNBCユニバーサルっぽい)

・8月公演予定の大型イベント「刀剣乱舞-ONLINE-」五周年記念「刀剣乱舞大演練」は今年の公演実施を見送り、今後は政府・地方自治体の方針や全国公立文化施設協会のガイドライン等に従いながら公演実施の可否を判断

 

<新型コロナウイルスの影響>

■2020/05時点の認識

>・オンライン、コンシューマゲームにおいては、新型コロナウイルスの影響は限定的

>・アミューズメントは、国内外の店舗休業による筐体の稼働停止や外出自粛要請によりインカムが大幅に落ち込む等、影響大

>・音楽映像・ライブエンターテイメントにおいても大規模イベント自粛要請により、イベントや舞台等の中止が発生、長期化により影響拡大の懸念

 

■2020/07時点の認識

・オンライン

巣ごもり需要は落ち着く見込みではあるものの、引き続き好調維持に努力

 

・コンシューマゲーム

コンシューマゲームにおいても好調維持に努力

・アミューズメント

緊急事態宣言解除後、回復傾向にはあるものの、今後の状況次第では再び影響が拡大する可能性あり

 

・音楽映像

劇場版アニメの公開延期や関連商品の発売延期、ライブの中止等通期業績へ影響

・ライブエンターテイメント

政府・地方自治体の方針や全国公立文化施設協会のガイドライン等に従いながらの公演を実施予定も、

観客動員数制限等や感染再拡大の懸念もあり、厳しい状況が続く見込み

 

 

<特別損失がどこまで膨らむか、抑えられるかがポイントとみる believeはこう見る>

前期に2020/04~5月に公演予定のもので、公演中止損失等で2億2500万円を計上していて、

今期1Qの公演中止損失等は1200万円で抑えられている感じ。

 

現在は5000人以下か、会場キャパシティーの50%以下ということで、

・舞台が公演できる:チケット価格が上げられないなら公演ベースではおそらく赤字+会場対策費も重荷、

グッズ+パッケージなどで黒字にもっていけるか?

・舞台が公演→途中COVID-19の影響などで公演中止:一番業績には影響が出そう

・舞台を前もって公演中止=一番業績には影響が少ないけど、今後プラスだと思われるパッケージなどは出ない

 

またどのパターンでも、配信などでカバーができるかですね。

今までの公演貯金で1~2年は頑張るしかなく、それでも新しいものは作っていかないといけないということで

本当ミュージカル・舞台は厳しいですよねぇ。

1Qは公演がなかったから黒字だったっていうのは十分ありえると思うんですよね。

前期公演の一部タイトル収益の今期計上や、前期公演分のパッケージ商品発売等もあったということですし。

公演をやると決めたものは、とにかく最後まで無事に完走できるのを祈るばかりです。

2Q以降の音楽映像事業に注目ですな。

 

今年は『天穂のサクナヒメ』『ルーンファクトリー5』など

農業で乗り切れるか、農業パワーが炸裂するか・・・今期はマジでキーは農業なのでは?と思っております。